橘氏ゆかりの御寺 遍照山西福寺

 

特別展「西福寺と勝寿院 江戸時代に開かれた勧修寺宮直末寺と院室の歴史」を下記の期間、開催いたします。

 

期 間 4月5〜7日 
時 間 9〜16時 
拝観料 800円

 

西福寺
江戸時代元禄期、勧修寺宮濟深法親王によって東大寺大仏殿が再興されます。その功績により将軍徳川綱吉より現在西福寺が建つ玉水・水無の地を所領として寄進されます。当時、和州添下郡鹿畑村の住職であった實祐は弟子實濟を連れ西福寺に入寺。元禄17年には所領の東側に末寺東福寺がつくられ、領内の東(水無)に薬師如来の東福寺、西(玉水)に阿弥陀如来の西福寺が整備されます。当初は高野山曼荼羅堂の客末寺でしたが、正徳3年、實濟の代に色衣寺となり、次の活濟上人の代、寛延元年に現在の地を購入し、旧来よりあった西福寺を移転しました。宝暦8年には両界曼荼羅、真言八祖像がつくられ勧修寺宮御末寺に迎えられます。活濟上人は西福寺中興と仰がれ、真言宗の神道である御流神道を大成し、この地で御流神道玉水流を開きます。

 

勝寿院
勝寿院は同時期に淀にて開かれた勧修寺宮の院室です。豊登山勝寿院といい、活濟上人と同時期に活躍した快辨上人によって中興されました。淀藩主の帰依を受け隆盛します。勝寿院の僧は代々智積院にて重席を勤め、江戸時代後期には大曼荼羅供が淀勝寿院にて行われます。その際に学び写された経典は現在の智積院の論議でも参考にされています。勝寿院は明治期に廃寺となり、その経典は西福寺に移されました。

 

今回の特別展では江戸時代中期に開かれた勧修寺宮の直末寺と院室の歴史と流れについて、当時を偲ばせる什物とともに展示をおこないます。

 

※什物を遮るものがございませんので、保存の関係上マスクの着用をお願いいたします。(受付にてお渡しします)
※仏像以外の写真撮影はお断りしております。

 


不動明王像 平安時代中期
京都府暫定登録文化財
髪先がカールする表現を後ろからも覧いただけます


神道灌頂本尊 三種神器 宝剣
江戸時代

 


神道灌頂本尊 三種神器 神璽
江戸時代


神道灌頂本尊 三種神器 内侍所
江戸時代

 


胎蔵曼荼羅 江戸時代 活濟上人代


金剛界曼荼羅 江戸時代 活濟上人代

 


神道灌頂本尊 十一面観音
江戸時代


神道灌頂本尊 八大荒神
江戸時代

 


称讃浄土仏摂受経 奈良時代

 


碑婆沙論巻第四 平安時代 仁和寺華蔵院より東寺勧智院伝来のもの

 

展示予定一覧
通常公開 仏像 聖観世音菩薩立像 平安時代前期 京都府暫定登録文化財
通常公開 仏像 不動明王坐像   平安時代中期 京都府暫定登録文化財
通常公開 仏像 地蔵菩薩立像   平安時代後期
通常公開 仏像 十一面観世音菩薩立像 室町時代
通常公開 仏像 薬師如来坐像  室町時代
通常公開 仏像 阿弥陀如来立像 江戸時代
通常公開 仏像 大日如来坐像  江戸時代
特別公開 仏画 三種神器図 江戸時代
特別公開 仏画 両界曼荼羅 江戸時代
特別公開 仏画 十一面観世音菩薩 江戸時代
特別公開 仏画 八大荒神  江戸時代
特別公開 仏画 太元明王  江戸時代
特別公開 仏画 弘法大師  江戸時代
特別公開 仏画 活濟上人像 江戸時代
特別公開 仏画 文濟法印像 江戸時代
特別公開 聖教 称讃浄土仏摂受経 奈良時代
特別公開 聖教 碑婆沙論巻第四  平安時代
特別公開 聖教 淀勝寿院快辨上人伝 江戸時代
特別公開 聖教 淀勝寿院大曼荼羅供関連聖教 江戸時代
特別公開 聖教 淀勝寿院太元法関連聖教   江戸時代
特別公開 聖教 無名鈔 江戸時代